2014年01月13日

たまには他人のことを書いてみる

人間は、自分より欲望が強いものは理解できるが、自分より欲望が乏しい者を理解できないと、何かで読んだ。
今日、藤枝MYFCの小山くんの結婚式に参加して、彼のあまりの素晴らしさに呆然とした。
私利私欲なしに夢を追う彼に、会場の誰もが賞賛の拍手を贈った。
もちろん以前から素晴らしいと思っていたが、今日さらに深く再認識した。
彼と私は、公式の場で都合なんと4回も対談している。小山くんのケーブルテレビ番組で2回、私の主宰するビジネスサークルで2回。
お互いに経営論を語ると止まらなくなるので、プライベートで話し始めると、あっという間に5時間くらい経っていたりしてビックリする。
しかしもちろん、私と彼とはレベル違いで、親しくさせてもらっているのが嘘のようだ。
世界を目指す彼は、時に誤解されることもある。もちろん地元の根回しや、年長者への配慮は大切なことだ。
しかし、誤解を恐れずに言えば、望遠鏡が虫眼鏡の機能を有していない点を非難するがごとき愚は、避けなければならないと思う。
だからと言って、誰も彼もが小山くんの味方になる必要はない。世界を目指すには、障害だらけで当たり前だし、彼はそれをモノともせずに夢を叶える逸材だと思うから。
自分がとても小さく感じたが、嫌な気持ちではない。むしろ晴々と、心からお祝いを伝えたい。  


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2014年01月08日

戦略と戦術

 戦略的には正しいものが勝つが、戦術的には勝ったものが正しい。

 経営者が絶対にやっちゃいけないことは、戦術的な勝ちで戦略のまずさを補おうとすること。

 ちょうど映画「永遠の0」をやっているけど、我国の軍部がまさにそれだった。
 世界最強の空戦能力を持つパイロットと戦闘機を要しながら、戦局をとらえず戦力の逐次投入を繰り返し、情報と輸送と補給を軽視して兵を飢えさせた。
 そしてその戦略のまずさを、特攻や人間魚雷などの馬鹿げた戦術で挽回しようとした。

 零細経営者たる現在の私たちは、いわば軍部と兵士を、自分1人が兼ねているケースが多い。

 「自分という軍部」が、「兵士である自分」に、無理な戦術的勝利を押し付けていないだろうか。
 戦う前に可能な限り勝利に近づけておくために、軍部こそが地のにじむような努力をしなければならない。
 それを怠って、兵士の自分に過大な負担をかけてはいないだろうか。  


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2013年12月16日

珍しくファッション考

 後輩経営者が、オシャレになりたいそうだ。

 そんなこと考えなくていいのに、とは言えない。
 男であっても、見た目で判断される部分が多いのはたしかで、センスのない身なりをしていると、せっかくまあまあのサービスをしているのに安っぽく見えちゃったりする場合がある。

 専門家に相談していたのを横で聞いていたのだが、残念ながら私自身はあまり興味のない分野なので、アドバイスすることはできない。

 ただ、色とか形とかブランドとかを考える以前に、自分のイメージが出来てないと、どうにもならんのかなと思う。
 なので、立ち読みでいいのでファッション誌を見ること、ちょいちょいショップをのぞく事、を(大きなお世話ながら)お勧めした。

 でも、イメージができていれば、法則やらセオリーに関してややこしく考えることなく、ワードローブが整う気がすると言ったら専門家に叱られそうだが、逆に専門家に相談する前にそのくらいのイメージはあったほうがいい気がする。

 あと、私のような短足の方は、上下のサイズと丈にはめっちゃ気をつけたほうがいい。
 特にジャケットの丈が長いと、余計短足に見える。

 同年代のビジネスマンで、私服の買い物をするショップに悩んでいる方がいたら、私からお勧めしたいのは意外にもパルコ。
 若者ばかりなので入るのがちょっと恥ずかしいが、お目当ては一階の「ナノ・ユニバース」と「アーバンリサーチ」なのでサクッと見ていけるので大丈夫。(丸井のエスカレーターとか、もうほんと無理!)

 という訳で、街はセール!おっさん達よ、買い物に出かけてみよう!!  


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2013年12月11日

立ち読みのススメ

 昨日の夕方、久しぶりに約2時間の立ち読みをした。
 最近は忙しくて時間が取れないが、私は頻繁に立ち読みをする方だ。
 いわゆる文芸書を立ち読みで味わうことは勧めないが、仕事のために読む本は立ち読みで充分だと思っている。

 立ち読みの最大の利点は、そこが本屋であるという点にある。

 本と食べ物はよく似ていて、日によって体が欲しているものが異なる。
 カラいものが欲しい日もあれば、甘いものが欲しい日もある。
 そこが本屋であれば、何でも揃っていて食べ放題のバイキングにいるようなものだ。

 例えば経営理論の本を読み始めたとしよう。何冊か飛ばし読みをして、どうもしっくりこない。
 
 そこでより実践的な、カリスマ営業マンの話を読んでみたくなったりする。
 今度は営業コーナーに行って何冊か飛ばし読みをする。
 書棚を少しずつ移動しているうちに、孫子の兵法やランチェスターなど、戦略本を再読する。

 経営者の書いた本のコーナーに行くと、ゴルフが仕事につながる事は少ないと言っている本と、ゴルフでバンバン仕事をとりなさいと言っている本が、隣に並べて置いてあったりして面白い。

 そんなふうにして数10冊を飛ばし読みしている間に、自分なりに考えがまとまってくる。
 
 それは1冊の本の受け売りではなく、多様な考え方がある(人生は言うに及ばず、経営においても絶対的な正論などない)ということを前提にした、今の自分の意見だ。
 
 ただ、私は私なりに、2つだけスタンダードを持っている。
 それは、「自分で考える」ということと「変化し続ける」と言う事。
 
 それ以外のすべては、朝令暮改を是とすることにしている。  


Posted by たまじゅん at 07:44Comments(0)

2013年11月24日

たまには自分の仕事を考える

 秋のセミナーラッシュが終わり、重心が自分の仕事に戻り始めた。

 まだまだ他人にビジネスを指導できるキャリアではないし、普段から理論よりも実践を重視しているが、たまには自社のことも考えてみようと思う。

 現在展開しているものを、ジャンル別に分けるとこうなる。
 ①建築業(事業用)
 ②建築業(居住用)
 ③不動産仲介業
 ④物販店
 ⑤飲食業(FC)
 ⑥飲食業(オリジナル)
 ⑦スイーツタウン
 ⑧高齢者施設の開発と保有
 ⑨店舗応援団

 さらに展開予定のものとしては、
 ・ファストフード店経営
 ・投資物件の販売代理またはファンド

 などがある。

 さて、経済が拡大している時代であれば、需給バランスからいっても、看板を揚げてさえいれば何らかの仕事にありつくことができる。
 実際、建築業や飲食業、不動産業などといった既存の事業は、20年前までは、それほどの経営努力をしなくても潰れない程度の客数を確保できた。

 だが現在は違う。

 建築関連業者は、バブルの最盛期でも56万社だったのが、現在は60万社を超えている。
 飲食業は、例えば藤枝市には昔は居酒屋なんて数える程しかなかったが、現在は個人もチェーンも合わせると数倍に増えている。
 ファミレスだって20年前には2~3店しかなかった。回転寿司なんて1件もなかった。
 洋服や靴に関しては、ユニクロもしまむらもABCマートもなかった。
 自宅から徒歩圏に以前あった2件のスーパーが潰れ、現在は田子重、Coop、富士屋、KOマート、マックスバリュの5件がある。

 とにかく藤枝のような田舎においても、安くて品ぞろえの良い資本のでかい会社同士が、しのぎを削っている。
 その上、消費人口は減って、所得は下がっているのだ。
 こりゃもう、零細な事業が行き詰まらない方がどうかしている。

 例えば事業用建築で言えば、当社のような何の特徴もない平凡な建設会社は、社会に必要ではなくなる可能性が高い。
 これはその他の業種においても全て当てはまる。

 選ばれる理由、何を解決するのか、あるいは誰を幸福にできるのかが明確に持てない企業には明日はない。  


Posted by たまじゅん at 13:32Comments(0)

2013年10月27日

ベッドでは仕事のことを考えない

 大体にして、ベッドに入ってから仕事のことを考えちゃいけない。

 誤解を避けるために言っておくが、私は「やることやったら、あとは休もう!」的に自分を甘やかすのは大嫌いだ。
 サラリーマンならともかく、経営者で「やりきった」とか「自分にごほうび」とか「褒められて伸びる」とか言う人の感性は理解できない。

 むしろ、もうこれ以上は無理だ、と感じてからの、もうひと頑張りこそが大切だと思う。

 体調が悪かろうが、一休みしたい気分だろうが、経営者なら色々な局面で、多少の無理はしなきゃいけない。

 しかし、ベッドの中で仕事のことを考えること、これはもうマイナス面しかないと思う。
 ポジティブ方向に書くとすると、「休む時は集中して休む」とでも言おうか。

 先日、深夜に仕事の重大な落ち度を2つほど思い出したら、寝ぼけ半分で「このままでは俺は経済的に破滅する!!」とまで思ってしまった。

 いま、冷静に考えれば、そんな事態を回避するための方策は考えられるし、頑張れば何とかなると思う。
 しかしなにしろ、深夜にそんな深刻なことを考え始めると、どこでどういうスイッチが入るのかはわからないが、精神は奈落の底まで落ちて戻ってくることはない。

 ちなみに眠っている時に色々と思いつくのは止められないので、以前はベッド脇にメモ用紙と鉛筆(シャーペンだと寝ぼけて芯を出してないまま書いちゃう)を置いてあったし、今では携帯でPCにメールを送るようにしている。

 私は、経営者が仕事に完全休日を設けることをオススメしない。
 私用の時でも常にアイドリング状態にしておかないと、どうせ携帯に仕事の電話が入ったり、どこかの店舗でトラブルが起きたりするので、その時に対応できなくなるし、かえって辛くもなる。

 だがしかし、ベッドの中だけは仕事のことを考えるべきではないと思う。
 ベッドでするのは、睡眠・読書・エッチだけで十分だ。  


Posted by たまじゅん at 11:49Comments(1)

2013年10月25日

タイプ別ハードワーク

 秋はセミナー講師の依頼が多く、今月はピークだった。

 セミナーには質疑応答ってものが付きものだが、私の場合最もよく訊かれるのは「そんだけ色んな業種の経営をして混乱しないのか?」というものだ。

 結論から言うと、混乱するよそりゃ。
 混乱するが、でも苦にしてはいない。

 だいたい毎日、建設業の営業活動や販売指導をして、飲食店の問題を話し合い、介護施設の開発業務をして、起業支援活動の打ち合わせをして、宅地分譲のプロジェクトについて協議して、さらにいくつかの新規事業に携わる中でそれらに関する資金の心配をし、それぞれのトラブルがちょいちょい起きるのだ。混乱しない方がどうかしている。

 でも、それが苦にならないのは、そういうタイプだからだ。
 そうでない人がやれば、耐えられないのかもしれないが、少なくとも私は苦にしない。

 逆に、半日でも机に座って一つの事をやれと言われれば、正直続ける自信はない。

 最近気づいた事だが、経営者には私のような「多角化」タイプと、「深堀」タイプがある。

 これはどうやら趣味にも通じるようで、私は割と多趣味だ。
 来月は水泳のレースに出るために現在猛練習中だし、ゴルフの競技会にもほぼ毎月出場している。空手はほんの時々道場へ行く。ランニングや筋トレもする。
 読書の量こそ減ったが、音楽はけっこう聴くし、ギターもウクレレも弾く。数年に一回ある大学のクラブ同窓会では、ドラムも演奏したりする。
 週に数本の好きなドラマは、録画しておいて観る。AKBのDVDもけっこう観る。映画もたまには観る。

 前もって言っておくが、ものになった趣味は一つもない。
 水泳は溺れているようなものだし、ゴルフのハンデは20だ。(空手だけは黒帯ね)
 仕事も同様で、一業を極めた事がない。

 要するに全て中途半端なのだ。その点では、本物の多角化とは、少々違うのかもしれない。

 しかし、自分のタイプと異なる事を、無理にやろうとする必要はない。
 一つの事に専念できる方であればそうすればいいし、複数の問題に同時に取り組む事が苦にならないタイプなら、そちらを目指せばいい。

 自分がすんなりとハードワークできる方にすべきだと思う。  


Posted by たまじゅん at 14:57Comments(1)

2013年10月10日

先行者利益

 昨夜は経営相談を3件受けた。
 藤枝商工会議所が「エキチカ相談会」てのをやっており、その相談員当番だったのだ。
 相談は基本的に予約制なので、何か相談したいことがある方は、是非どうぞ。

 さて、相談はそれぞれ業種もちがえばレベルもちがい、当然悩んでいることも違うので、アドバイスは多岐に渡る。
 相談を重ねていて思うのは、「新しい価値」を生み出そうとする方が、「既存ビジネス」に取り組もうとする方よりも、楽して儲けたいという発想になりがちという点だ。

 ちなみに、私のもとには大小様々な起業相談が持ち込まれるが、その中には「新しい価値」を生み出そうという、アイデアや製品プランの持ち込みが少なくない。
 もっとも多いのが、「〜〜のポータルサイト」ていうのと、「新しい広告媒体」ていうものだが、その手の話には、正直言ってつき合いきれない気分になる。

 アイデアそのものには、ほとんど価値がない。
 まあ目安としては、ビジネスを1000で割ると、考え出す努力は1、実行する努力は99、収益化する努力は900くらいじゃないだろうか。要するにアイデア発案までは、0.1%の進捗でしかないのだ。
 その意味では、他者の指摘や批判はもっと簡単で、仕事量としてはゼロ以下と言っていい。

 よく、秀逸なビジネスモデルも真似されちゃったら終わり、とか言う方がいるが、商売の本質を理解していない。

 新しい価値を生み出す場合、世間に新しい価値があるって事を認識してもらうハードルがあるので、既存ビジネスに比して手間がひとつ多いのだ。当然ビジネス的にもハードになる覚悟が必要だ。

 しかし、それを勘違いして、アイデアや製品プランだけで、おいしく先行者利益を享受しようとしている。
 夢を見るのは自由だが、先行者利益を享受できるようなビジネスを構築して収益化するためには、並外れた熱意と、血のにじむような努力を要する。
 Appleや楽天を、単なるプロダクトアウトだと勘違いしちゃいけない。

 そういうプロセスを減ることなく、何かのアイデアや製品プランをもって、オートマチックに大富豪になるなんてストーリーは、マンガの世界にしかない。  


Posted by たまじゅん at 10:20Comments(0)

2013年09月08日

オリンピック考

 東京オリンピック決まりましたね。
 福島の原発処理という、環境・経済両面の大問題を抱えた状態での誘致に、大多数の「賛」と若干の「否」の賛否両論が飛び交っている。

 私はといえば、別にどっちでもいいけど、両方の意見が自由に(しかも顔出し実名で!)ネット上で語れるこの自由な国は、やはり素晴らしいと思う。

 もし本当に問題があるとしたら、国のそういった施策に異議を唱えられない状況だと思うが、今のところ我々は好き勝手に言いたい事を言えるようだ。
 てなわけで、ビバ!民主主義!w

 ところで一般に女性は、身の回りの事と子供たちの将来を心配する方が多いような気がする。
 だから、福島の問題に環境と経済を絡めて、オリンピックの誘致にはネガティブな意見が少なくない。

 逆に男性は、中期的な優先順位を考えるタイプが多いようで、経済復興と国威発揚を念頭に、歓迎の声が多い。

 これらはいずれも、取り組む手順を厳密に守らなければならないわけでなく、むしろ「これがあるからこれは後回し」と考えるべき問題でもないので、まあ決まってしまったからには、それを活用することを考える方が有意義であろう。

 それにしても、TVでもいっせいに経済効果を何兆円!とか言い始めるが、これには苦笑したくなる。
 イベントで一時的な利益を得られる事は、そりゃ商売人としては嬉しいものだが、オリンピックも含めて官主導の経済効果には、成長につながるイメージはない。

 東京オリンピックは7年後だが、我々の平均余命はそれより遥かに多い。
 経済効果を鼻先のニンジンみたいに連呼されるのは、あまり気分の良いものじゃないんだけど、どうなのかねえ。  


Posted by たまじゅん at 12:35Comments(0)

2013年09月02日

憂鬱な朝に

 現代において私たちは、ほとんどの選択に自由が保障されている。

 もちろん意に沿わないものを選ばされることもあるだろうが、そんな時であってもいくつかの選択肢が存在しただろうし、少なくとも弾圧や身分制度によって限定されたものではないはずだ。
 まして職業選択において、我々のように自営業を選んだものは、その最たるものと言えよう。

 しかしながら、自ら進んで選んでおきながら、自営業にまつわる様々な問題に直面する度に苦悩する。
 しかもこれは事業が小さければ小さいなりに、大きければ大きいなりに、それぞれのステージでそれぞれの問題が起こる。

 人間性が低いのかもしれないが、私の場合は悩みはさらに低レベルで、まず朝起きるのが面倒臭い。

 そして思うように挙がっていない業績と、それに連動する資金的な問題、さらに新しい投資に対する恐怖など、自分でも「今更そこ??」とツッコミを入れたくなるような、根源的な問題が多い。

 しかし朝、こうして会社に到着して、それぞれの仕事に着手してしまうと、胸に鉛のように使えていた様々な悩みは、いつの間にか薄れているのに気付く。
 考えることはとても大切なことだが、それでもやはり悩むことに一生懸命になるよりは、動くことに一生懸命になった方が、仕事の上でも健康の上でも好ましいことは、間違いないようだ。  


Posted by たまじゅん at 07:51Comments(1)