2013年01月05日

もう若くないので

 村上春樹が48歳の頃に受けたインタビューの文章を読んだ。私と同年齢で興味深い。

 ちなみにインタビューは、春樹氏が1997年米国在住時に英語で受けたものだから、言葉の微妙なニュアンスは伝わりにくいと思う。
 が、訳者はおそらく本人だから、これはこれでベストなものだと思う。
 
 やはり天才は天才で我々と比べられる部分などありはしないのだが、同年代だけあって仕事に対する一種の悟りのようなものは共通する部分があって(おこがましい限りだが)、ほっとしたりもする。

 驚くべき事に、そして誤解を恐れずにいえば、春樹氏の用いる表現が、その時ばかりは陳腐なのだ。身も蓋もないともいえる。

 小説を書く際に、彼にゾーンのようなものが訪れるためには、なんと「日々の厳しい労働に耐えて、集中力を高めなければならない」ことが最も重要な要素であると言う。
 もちろん生み出せるものは、自分の引き出しの中からしか出てこないとも。

 そして驚くべき事に、こんな事も語っている。

『僕は日々走って、身体性を強化しています。身体トレーニングというのは大事なんです。多くの作家はそうは考えていないみたいだけど(笑)。
 深酒をしたり煙草を吸ったり、ボヘミアン的な生活を送るのが作家らしいと思われている節があります。もちろんそうしている人を批判するつもりは、僕には全くありません。
 ただ僕にとっては、身体的な強さが不可欠だと言っているだけです。』

 彼のような天才にして、この卓見。

 まして普通のビジネスマンであれば、もともと頑健な身体を持つ者ならともかく、私のように子供の頃から貧弱で、意志も弱く、勉強も運動もイマイチという人間にとっては、コンディショニングは最重要かつ不可欠であろうと痛感した。
 これと同じような事を、サッカーの三浦知良氏のエピソードからも聞いたし、イチロー氏のドキュメンタリーでも感じた。

 私も男だから、ワイルドな杉ちゃんや破天荒な生活に憧れるが、毎日朝から夜までストレスの強い仕事が続く年齢を迎え(そしてあと10年以上はこれが続くだろう)るにあたり、ストレス発散を言い訳にせず、自分のコンディショニングを重視していきたいと感じた。

 ありがちだけど、今年の行動目標は「より健康であること」を主眼においていきたい。



Posted by たまじゅん at 08:19│Comments(0)
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