2012年11月09日

たまには読書の話

 幻冬舎の見城社長の、少年時代の読書の始まりが「ファーブル昆虫記」や「ドリトル先生」シリーズだったと読んで、気が楽になった。

 本好きを公言している私も、実は少年時代の読書の始まりは稚拙で、江戸川乱歩の少年探偵団シリーズであり、アポロ月面着陸計画ものであり、科学と学習シリーズだった。

 見城社長の読書品質とは比べるべくもなかろうが。ただ唯一共通するのは、どれも擦り切れるほど読んだ、という点だ。
 読みすぎて暗唱してしまい、しまいには最終ページの編集後記や出版社欄を読んでいる子供だった。

 さかのぼって幼稚園の頃は、「いやいやえん」とかをず~っと読んでいた。不気味なガキだ。

 母親は、「あんた買ってやる本のお金は無駄がなくていい」、と言っていたが、それほど買ってくれたわけではなく、小学生の頃はもっぱら学校の図書館を利用しており、次に借りたい本を書棚の上とかに隠しておいて確保する、悪質な知能犯だった。

 そしてその読書癖は現在も変わらない。

 現時点で言うと、「ノルウェイの森」と、「華麗なる一族」「青年社長」「銀河英雄伝説」あたりを、かわるがわる飽きもせず数十回も通読している。どれも簡単で、誰が読んでも面白い本ばかりだ。
 新しい本や雑誌も随分買うが、それらはその合間に読む感じだ。

 そのうち何冊かがローテーションの一角を占めるようになるものの、しばらくするとまたレギュラーに戻る。

 読書好きが、一番好きな作家はと聞かれて村上春樹だと答えるのは抵抗があるが、歳をとった今ではそんなこともなくなった。好きなものを読めばいい。
 ドストエフスキーとかフィッツジェラルドとか、芥川龍之介とか森鴎外とかが好きだと言いたいところだが、残念なことにそれほどの博識を持ち合わせない。

 私は帰宅すると、ほとんどネットを見ない。その代わり、本が傍らに無いということは、まず無い。
 TVも、食事も、大便も、全ては本を読みながらの「ついで」に過ぎない。

 「きっと俺は本が好きなんだろうな」と、最近ようやく気づいた。



Posted by たまじゅん at 07:44│Comments(0)
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